宅建士試験に合格するには大事なことが6つあります。
満点は狙わない!
過去問をしっかり解く!
法改正を把握しておく!
権利関係は深追いしない!
宅建業法は満点を狙う!
法令上の制限は街歩きで覚える!
以上の6つです。
満点は狙わない!
出題範囲は膨大な広さです。全てを完璧に理解することはできません。本当に大事な論点は2〜3割とも言われています。満点を狙おうとするとその2〜3割の理解すらおろそかになってしまいます。宅建の森羅万象を一つに納めたかのようなぶ厚いテキストは避け、要点のみに絞った分かりやすいテキストを読み込む方が効率的です。
過去問をしっかり解く!
宅建士試験は長い歴史がありますので、重要論点の問題はすでに出つくしていると言っても過言ではありません。でも出題者は過去と全く同じ問題を出すわけにはいきません。苦肉の策?だと思いますが、同じ論点を表現を少しづつ変えて出題してきます。
勉強を重ねていくと、形を変えながら何度も同じ論点から出題されている問題があることに気づくと思います。何度も出題されているところは重要な論点です。しっかりと覚えなくてはいけません。
もちろん問題文だけに着目するのではなく、その問題のすべての選択肢について、「この選択肢はなぜ間違いなのか?どこを変えれば○になるのか?」と考えることで、周辺知識がついて、その論点の理解が深まります。とにかく宅建士試験は過去問を制するものが勝ちます!!
法改正を把握しておく!
宅建士試験の問題は、その年の4月1日現在で施行されている法令をもとに作られます。法令は毎年少しずつ改正されていますので、試験では改正点が出題されることが多いです。
意外かと思われるかもしれませんが、改正点が多く出題されるのは宅建士試験の特徴でもあります。他の国家資格試験では判例がある程度出て、解釈がはっきりしてくるまで改正点は出題されない傾向ですが、宅建士試験では改正点はすぐに出題される傾向です。
ですから試験の対策として、改正点をきちんと押さえておくのは合格への近道と言ってもいいでしょう。誰かに譲ってもらったテキストや過去問題集では最新の法令に準拠していないことが多いので、最新のもので勉強することをオススメします。大丈夫、合格して投資は回収しましょう!
権利関係は深追いしない!
初学者の心を折る試験科目は、なんと言っても権利関係です。とにかく勉強する範囲が広く、言い回しも難しい法律用語だらけです。まず用語の意味から理解していかなくては勉強も進みません。
宅建士試験は50問、そのうち権利関係は14問出題されます。権利関係は半分の7点取れれば御の字です。私は8点でした←恥ずかしながら大学では法律を専攻していたのですが、これくらいしか取れませんでした。
権利関係は暗記で覚えるより、「考え方」を身につけることを意識しましょう。民法の基本的な考え方に、「かわいそうな奴は守ってやる」という原則があります。もちろんケースによっては守られないこともありますが、ややこしい問題も原則に照らし合わせてみると答えが見えてくることがあります。「権利関係は考え方を身につける」これを意識してみてください。
とは言うものの、権利関係の「区分所有法」や「借地借家法」、「不動産登記法」などは暗記が通用する貴重な得点源です。ここは落とさないように気をつけましょう!
宅建業法は満点を狙う!
宅建士試験で最も出題の多い分野、それが宅建業法です。全50問中20問出題、これは実に4割を占める出題数です。民法の条文は1000を超えるのに宅建業法は80程度。論点も300くらいと言われています。だからこそこの分野は落とせません。満点、少なくとも18点以上を狙いましょう。ちなみに私は18点でした。
勉強法は民法とは全く逆です。とにかく過去問、予想問題を問わず解きまくるのが重要です。解いた数が力に結びつく体育会系の分野と言ってもいいでしょう。論点も300くらいですので、たくさん解けば、「あれ?このパターンの問題、何度も見るなぁ」「このパターン、去年と言い回し変えただけじゃない??」といったように見えてくるものがあります。
とにかく毎日のように過去問にあたっていくことが重要な分野です。
法令上の制限は街歩きで覚える!
法令上の制限は暗記要素が強い分野といえます。田園地域、商業地域、建蔽率、容積率、防火地域、日影規制などなど、専門用語、細かい数字のオンパレードです。実は私、この分野の勉強が一番苦手でした。もちろん過去問やテキストで勉強するとある程度知識は入ってくるのですが、入ってきた知識を現実のものとして捉えられなかったのです。
そこで私の考えた勉強法は、「『都市計画マップ』をダウンロードして、それを持ってウォーキング」でした。各自治体は用途地域がわかるマップを検索できるようにしています。それを持って街を歩き、「あ、この閑静な住宅街は高い建物が全くないし、商店もないな…ここは第一種低層住宅地域か?」と探検するように見て回りました。
そうすることによって暗記していた知識が現実世界とつながり、一気に知識として定着したように思います。勉強期間中は体を動かすことも少なくなりがちです。自身が目指す資格は宅地と建物を扱うんだと意識し、ウォーキングしながら脳を宅建脳に変えていきましょう。
まとめ
宅建士試験は努力すれば合格できる試験です。他の士業系資格はそれこそ向き不向きが如実に出る部分もあると思いますが、宅建士はそこまでの難易度ではありません。
とにかく宅建の世界にハマった人が合格する試験だと思います。試験までの数ヶ月、物事をすべて宅建と結びつけて考えるように生活すると、問題の理解度も上がってきます。すると勉強するのが苦ではなくなります。長いようで短い学習期間、あなたもハマってみませんか?